N e w  Y o r k B l o w -NYでもタコ焼きを焼く英国人へ- -497ページ目

サンジェナーロ・フェスティバル


毎年この時季になると、リトルイタリーで、
サンジェナーロ・フェスティバルなる祭りが催される。
サンジェナーロという神様を奉るイタリアのお祭りだ。
それもNYイチ大きなストリートフェスティバルで、
他の祭りとは比べ物にはならない数の露店が出て、
街をぶらつくニューヨーカーには大人気のお祭りだ。

この祭りの何がうれしいかというと、
色とりどりのイタリアンソーセージが一気に楽しめるところだ。
イタリアといっても色んな土地が有るので、
各地名産の味が楽しめるので、食べて美味しかったら、
頼んで生のまま売って貰うのだ。
(今迄一度も他に頼んでる人は見た事無い)

「生」とはいっても後は焼くだけの状態なので、
家に帰って使い易い大きさに切り、
ジッパーパッグに入れて直ぐ冷凍保存する。
主にホットドッグを食べたい時に解凍してパンと一緒にオーブンで焼き、
レタス+ピクルスの微塵切り+トマトの賽の目切りと一緒に盛り付け、
酸味の利いたマスタード+ケチャップを掛けてハグッハグッと頬張る。
2-2.5cm位の太さのあるソーセージなので、まさに「腹一杯」になる。

ソーセージは、大まかに白系と茶系の物に分けられ、
白系のソーセージは、
主にハーブが入っているあっさり系の味の物が多く、
茶系のソーセージは、
主に塩やスパイスの効いた辛目の味の物が多い。
勿論ソーセージの中に刻み野菜を混ぜ込んだ物も有り、
本当にバラエティ豊かだ。
値もそんなに高くなく、普段はソーセージだけを買う事が出来ないので、
好みの味を見つけた時は、本当に嬉しい。

フェスティバルに出展する露店は、
普段は近辺で伊レストランを営んでいる店が殆どで、
その他は日本語で言う所の、
的屋や近辺の他の業種の店の出店だ。
地域活性の為に一役買っているのと、
地元民の楽しみの一つになっているので、
個人的にも毎年この時季が待ち遠しい。

しかし、チャイナタウンが益々リトルイタリーを侵食しているので、
もっと歯止めの利く旨いイタリアンの店が出て来なければ、
華僑パワーにやられてしまう事必至だ。

近頃は、マンマミア!と叫びたい程旨い料理を出す店よりも、
これ茹ですぎ...と感じる「頑張ってない」店ばかりだ。
ピザはまだ少し大丈夫だが、全体的にイタリアンの質が落ちてきている。
それに比例するように、日本食の店がぐんぐんと勢力を伸ばしている。
これを機に伊レストラン店主は、もっと品質向上に頑張って欲しいと、
バジルとパセリとレモン汁の効いた白系ソーセージで作った、
ホットドッグを頬張りながら思った。
ハグハグッ。